読む、書く
いやはや、素晴らしい本を見つけました。
- 作者: 鎌田浩毅
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2006/05/01
- メディア: 新書
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著者は「オリジナル」と「クリエイティブ」を区別し、前者は誰にも真似できないような「デカルトやアインシュタインがたどりついた大発見」で、後者は「そうした過去の情報や知識を組み替えて、ほんのすこしだけ新しい装いにしたもの」だと定義します。本書はまさに「クリエイティブ」な本であり、先人たちが考え出したアイディアを網羅的にまとめ上げ、一つのシステムとして提案しています。ありがたく頂戴することにしましょう。
- 作者: 福田和也
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2004/07
- メディア: 文庫
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私は、インタビューをする時に、メモを取ります。
ただ、全部を書き残すことはしません。
勿論、被取材者が云うことも書きますが、それよりも私は、そこで「考えたこと」を書いていきます。つまり、話し手の印象とか、雰囲気からはじまって、その話についてどう思うか、その情報のもつ意味は何かということ。
というのは、自分の文章として再構成するときに一番大事なのは、往々にしてそういうことだからです。(pp.126-127)
子規は、好んで「理想」と「写生」という言葉を対比しました。
[……]
この二つを並べた時に、正岡子規は、「理想」が月並平凡であり、「写生」は多様多彩だというのです。
[……]
「理想」は、一見現実の拘束を受けない自由を楽しんでいるように見えて、実は既成のイメージなり、パターンに強く拘束されているのだ、と。それは、勝手気儘なように思いながら、むしろ思っているからこそルーティーンの奴隷であり、出来合いのイメージの規制を受け、さらには凡庸さから抜け出ることができない、ゆえに「月並」なのだと。(pp.140-141)
- 作者: 日垣隆
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/11/30
- メディア: 新書
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