ライプニッツ
ライプニッツ―なぜ私は世界にひとりしかいないのか (シリーズ・哲学のエッセンス)
- 作者: 山内志朗
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2003/01
- メディア: 単行本
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自覚によって、永遠真理を見いだすことにもつながるが、同時に「自我」を考えることができるようになる。[……] ここで注意しなければならないのは、自覚とは、コマネズミが自分のしっぽをくわえてグルグル回り続けるようなことではないことだ。さらに、二枚の鏡を向き合わせた結果生じる、どこまで行っても、顔の現れることのないことに示される、空虚な自己関係でもない。ライプニッツがここで言いたいことは、自覚が空虚な自己関係ではないことだ。
[……]
ということは、<自分>で<自分>を考えるという自己関係ではなく、それに加えて、他者を背景として<自分>が現れるための地平が必要なのだ。[……] そういった暗い領野を背景・地平としながら、そこに浮かび上がってくる、際立った領野が、自覚、つまり<自分>ということだ。(pp.83-84)
- 作者: 永井均
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/10/19
- メディア: 新書
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