駄文

昔はたくさん文章を書いていたような気がするが、最近は全然書く気にならない。もうちょっと正確に言うと、書きたいとは思うのだけれど言葉にならない。何が変わったのだろう? 昔と言ってもたかだか数年前で、ほとんど誤差のようなものかもしれないが、まだ一応20代の自分としてはそれなりに昔のことである。
大学では文学部というところにいて、本を読むことと文章を書くことが仕事(もちろん仕事なんかじゃないわけだけど)のような生活をしていた。とりあえずそれだけやっていれば、文学部の学生ヅラしてられた。そこで読む文章は、およそ誰かに理解してほしくて書いている文章にはとても思えないものが多かったし、僕が書く文章にしても、それが読めたものじゃなかっただろうことは読み返さなくてもわかる。そこには、「何者かとして認知されたい」という欲望があったんだと思う。でも、そのことで何の問題もなかった。いや、問題はあったのかもしれないが、少なくとも誰かに指摘されることはなかった。
…このあと数行書いたが、支離滅裂なので消してしまった。まともに意味の通る文章すら書けないとは、切ない。ぐだぐだ書く前に、自分が若年性アルツハイマーなんじゃないかと心配するほうが先のような気がしてきた。
もうちょっとだけ書かせてもらうと、文章が書けなくなった最大の理由は、「自分にしか書けないこと」なんて全然ないじゃないかという事実が、自分にとって予想以上に重たいからだと思う。そんなことからも自由になれないというところからも、自分の精神的未熟さを感じずにはいられなくて、やっぱり切ない。時間は誰にも平等に流れるというのは嘘なのかもしれない。みんなは何をして過ごしているのだろうか?