『お気に召すまま』

先日の『十二夜』がとても面白かっただけに、否が応でも膨らむ期待を胸に俳優座へ行ってきたわけですが…。正直言って、観るに堪えないと言いたくなる寸前、の出来です。何がひどいって、噛みすぎです。いくらセリフが長く、また面倒な言い回しであるとはいえ、それを承知の上であえてあのような演出にしている以上、これでは何もかもが台無しです。もともと抑揚のない言い方が本来なのか、それとも噛んだことで平坦なセリフになってしまっただけなのかの区別もできません。
何度も何度も読み通した作品が一体どのように演じられるのかを楽しみに*1足を運んだので、残念と言うほかないです。

*1:例えば、もともと『お気に召すまま』自体に冗長の嫌いがあるだけに、流れるようなセリフが次々に飛び交うことで、そんな印象を与えないのではないか、などなど。