太る日々

最近も相変わらずくだらない本など読んでいるが、たまには道をそれた本も読んでいる。

私のマルクス (文春文庫)

私のマルクス (文春文庫)

元外交官佐藤優による同志社時代の回想録。と言いつつ、結構あっちに行ったりこっちに行ったり。それはともかく、ひとりの学生がいかにして左翼活動に傾倒し、洗礼を受けるに至ったか、その道筋を辿れる興味深い本。何かに心血を注いだ経験のない自分としては、その中身はどうあれ、彼の青春時代が羨ましく思える。
まああまり小難しいことを書いても仕方ないので、これから自分の進路を決めることのできる若い人にこの本を薦めることにして終わり。僕らも若いじゃないかって? おっしゃるとおり。年齢に負けている場合じゃないですね。
最近は全然文章が書けない。仕事でも書けないが、こういう雑文も書けない。誰かに何か訴えるような思いが自分の中に無いからだろうか。いろいろ読みたいなあとは思うのだけれど、何か書きたいなあという気持ちに一向にならない。それはそれで別に困ることはないのだけれど、何だか自分のどこかが損なわれたような気がして少し不安になる。
気がつけば、というか気がつくのがだいぶ遅いのだが、もう27歳である。高校生くらいに想像していた27歳とそれほど差異がないことに多少驚かないでもないが、こんなにも早く27歳になるとは思っていなかったという意味で驚きがある。想定と違ったのは、自分が期待していたほど仕事ができないということくらいだろうか。友人は思ったより多くいる気がする。結婚もした。生活にはさほど困っていない。
今年もあと1ヶ月ほどで終わるが、ここ数年の中では一番感慨深い年末を迎えるような気がする。別に何があったというわけではないけれど。師走と言うけれど、僕にとっての師とは誰なのだろう。内田樹にとってのレヴィナスのような、そういう存在に出会える日が来るのだろうか。来ないなら来ないで構わないが、とりあえず少しウエストを引き締めたい。